移植毛が抜けないまま残っている事について(hachiさんの投稿)

新年明けましておめでとうございます。
赴任中ということもあり貴院ではなく、米国の本院で手術を受けたものです。手術を決断する前にはこちらのサイトにも勇気付けら後押ししていただきました。

さて、M字修正を中心に移植し、術後3ヶ月経ちました。若干移植された後の皮膚が紅くなり、また少しばかり盛り上がった程度で極めて順調な経過です。

そこでご質問しますが、M字部分なので特にそう思うのかもしれませんが、移植毛が随分と残ったままなのです。数えていませんが、恐らく半分以上は残っています。長さは3,4cm程度まで伸びています。これは休止期を経て伸びた髪ではないと思います。新しい毛は今頃から生えてくるものと理解しています。さて投稿番号1033-1でコメントされているように「休止期脱毛を経験せずにそのまま伸び続けることは自毛植毛の理想です。」とのことですが、私の場合理想に近い経過を辿っていると理解してもよろしいのでしょうか。

事実、術後は10日間ほど休日も絡め仕事も休み安静にしていました。洗髪も指導があったとおり丁寧に行ないましたし、同時にプロペシアの投薬をスタートさせました。お金を浮かすためにも一大決心して大好きだったタバコをキッパリとやめました。(タバコをやめて少しでも髪が増えるのならといった切実な思いが勝ちました。)これらが原因でそのまま伸び続けた割合が増えたのでしょうか。もしそうでしたら、移植した一本でも無駄なく生えて欲しいと思う他の皆様のお役に立てると思い投稿しました。それとも単なる個人差の範囲なのでしょうか。

NHT式は薄毛を解消できるすばらしい解決策で手術を受けて本当に良かったと思っております。日本へ帰国し、更なる手術をする際は貴院にお世話になろうと思っております。

hachi

お返事

hachi様へのお返事

新年明けましておめでとうございます。
アメリカの本院でNHT式自毛植毛をお受けになられて、その後、大変順調な経過でいらっしゃいますようで、おめでとうございます。順調な経過を、何よりとお慶び申し上げます。その上、NHT式自毛植毛に対して大変高い評価をいただきまして、ありがとうございます。紀尾井町グループの職員一同よりお礼申し上げます。

移植毛が半分以上抜けずにそのまま伸び続けた場合、ご本人の印象としましては、ほとんど全部の髪がそのまま伸び続けたように思えるものです。これは大変喜ばしいことです。手術後の移植毛の一時的休止期脱毛を経過せずにそのまま伸び続けたことは、理想に近い経過といえます。
ご指摘の通り、プロペシアの作用もあったかも知れません。一般的には手術前後にロゲインを使用すると術後の移植毛の発育経過もいいとも言われています。
そして、何よりもタバコをやめられたことがよかったと思います。ご存知の通り、タバコは末梢の血管を収縮させますので、移植毛への血流を減少させて、よくない影響を及ぼす可能性があります。
国際毛髪外科学会でときに症例報告がありまして、普段と全く同じ手順で同じスタッフで自毛植毛をしても、まれに定着が悪い症例が経験される場合があり、その原因としてはヘビースモーカーだったこと以外は原因が考えられない、と結論付ける報告を耳にすることがあります。実際にタバコがそれほど大きな影響を持つものかどうかは、異論もあるところですが。そういう発表をしている人もいます。当院の経験では、タバコをすったからといっても、移植毛が発毛しなかった経験はありません。ただし、できればタバコは止めたほうがいいことは明らかで、ご指摘の通りです。
今後も薄毛で悩む多くの方のお役にたつ大変貴重な経験談でした。ご投稿ありがとうございました。

日本に帰国された後にまた何かお役に立てますことがあるようでしたら、何なりとご遠慮なくご相談くださいませ。

医師 柳生