ドナー跡（坊主さんの投稿）

坊主様へのお返事

ご質問、ありがとうございます。

①　自毛植毛のドナー傷は、細い横長の線状の傷跡になります。ドナーを採取するのは生涯髪が残る領域ですから、この傷が髪の外にでることはありません。また、後頭部は髪が下向きに生えますので、髪の長さが２cm以上あれば傷は隠れます。通常のヘアスタイルであれば、他の人からドナー部の傷を見られることはありません。散髪に行っても、床屋さんに気が付かれることはないでしょう。

ただし、スキンヘッドや坊主刈りにすると、傷が見えてしまいます。
もし、将来スキンヘッドや坊主刈りにしたい場合は、自毛植毛はおすすめできません。この点は、ご自分でご判断なさってください。

２回目の手術を受ける場合、２本の別の傷でドナーを採取する場合もありますが、１本の傷になるように前回の傷に重ね取りしてドナーを採取することも可能です。

傷が１本でも、２本でも、目立ちにくい点は同じです。
特に最近は特殊な縫い方をしていますので、ドナーの傷はほとんど目立ちません。この点はあまり心配されなくても大丈夫です。
万が一、傷の幅が将来広がった場合は、傷が広がりにくい縫い方で縫い直すことも可能です。

ちなみに、私が手術したお客様方でモニターになって下さっている方々の写真が、ホームページのトップページ左中央の「体験者写真集」に掲載してあります。この中に、ドナー傷の写真も多数掲示してありますので、ぜひご覧下さい。だいたい皆様同じようにきれいに治ります。

②　移植部分は、皮膚の表面が平らになりますので、自然の髪とほとんど区別できません。標準的な技術レベル以上のクリニックなら、移植部分の皮膚が凹凸になることはないでしょう。

自動植毛機を使う植毛では頭皮に凹の窪みが多数残って目立つことが欠点の一つですが、スリット方式で、手作業の株分けと、手植え式の植毛の場合は、凹凸の傷が残る心配はありません。
短髪にしても自然に見える仕上がりになります。

この仕上がりの自然さは、クリニックの技術力の差がでやすい点です。クリニックを選ばれる場合は、この点も考慮して、慎重に選ばれることが重要です。

医師　柳生