定着率について(なすさんの投稿)

過去に長期間ステロイド外用薬を頭皮に塗布使用していて、若干の毛細血管拡張や皮膚萎縮、皮膚が薄くなるなどのステロイドの影響が多少ある頭皮の場合に、自毛植毛手術における定着率が下がってしまい不利ということはありますか?
また、定着率が下がるとすれば、どの程度の定着率になると予想されますか?

なす

お返事

なす様へのお返事

長期間ステロイド外用薬を持続的に使用して著明に萎縮している頭皮に自毛植毛した経験はありませんが、繰り返す頭皮の湿疹や炎症に対する治療としてステロイド剤の投与を以前から皮膚科で受けている方への自毛植毛はときどきおこなっています。
皆様、特別問題なく経過され、良好な自毛植毛の結果に満足されています。定着率が下がって不利になるといった印象はありません。
当院の技術では、やけどのひどい瘢痕が広範囲にあって、ほとんど血流がなくなっているような頭皮でも、良好な自毛植毛の結果が得られています。それを考えれば、皮膚の萎縮があっても血流が保たれている皮膚組織に移植するわけですから、定着率が低下する理由はないと考えます。ただし、萎縮した頭皮に自毛植毛する場合は、技術的に高いレベルの移植法が要求されるかも知れません。
もし気になる病変がおありでしたら、直接診察してみれば、ある程度組織の状況が分かりますので、ご遠慮なく、無料診察をお申込みください。

医師 柳生