FUE法質問(レイさんの投稿)

Q1:FUEで、最近0.6mmと径の細いのがあると聞きました。傷跡の面から非常に有利と思いますが、どうでしょうか?
Q2:移植した髪は、後頭部と同じようにコシが硬い髪が生えてくるのでしょうか?
(今は後頭部は剛毛。頭頂部は、柔らかい)
Q3:FUTで取った場合、術後どれくらいから、目立たなくなりますか?(ねぐせ、理容院)
バリカンはずっと止めた方がいいですか?
Q4:「みため、全く薄くみえない」濃度まで移植することは可能ですか?

以上よろしくお願いします。

レイ

お返事

レイ様へのお返事

Q1: FUEの手術で使う機器には多くの種類があり、それぞれの機種によって、パンチのサイズの表示が、外径だったり内径だったり、まちまちです。ある機種で0.9mmと表示されたパンチの傷跡よりも、ほかの機種で1.1mmと表示されたパンチの傷跡のほうがずっと小さい、というのが現状です。世界的な統一表示基準がまだ確立されていない領域なのです。実際にその機種の傷跡を見ないと、0.6mmのパンチの傷跡が何mmの大きさで残るのか分かりません。
同じ機械を用いたFUEなら、パンチサイズが小さいほど、傷跡は小さくなりますが、採取時の毛根切断率が高くなります。

Q2: 途中で毛根が切断された株を移植すると、移植後にうぶ毛しか生えてこない結果になります。後頭部と同じ、太くて硬い髪が生えるためには、毛球部まで完全にそろった形の毛根を移植することが必要です。
FUE法には長所や短所がいろいろありますが、欠点の一部には、毛根切断率が高くなること、ドナー部の傷跡の合計面積が広くなることなどがあります。

Q3: FUT法のドナー傷跡は、周囲の髪の長さが約3-4cmあれば、翌日から隠せます。
坊主刈りにすれば、FUT法でもFUE法でも、ドナー傷跡は目立ちます。

Q4: 正常の頭皮では、分け目、生え際、つむじ部分などでは、地肌が透けて見えます。もし地肌が透けて見えないことを期待すると、それは逆に異常な濃さです。
生え際の地肌が透けて見えない結果や、M字の髪が割れて額が見えることのない結果、などを期待してご来院になるお客様が、ときどきおられますが、そのような方には、目標の設定が間違っていることを、ご説明いたします。
地肌が多少透けて見える程度の、仕上がりの密度を、正常とご理解いただける場合は、当院では約2回の移植で、ほぼそのような結果が得られることを、ご説明いたします。

医師 柳生