植毛における縫合傷について(HGさんの投稿)

以前、貴クリニックでのカウンセリングを受けたとき、複数回植毛を行う場合、ドナーは、前回の手術によって出来た縫合傷のところから採取するより、その縫合傷より若干上のところから新たに採取した方が、望ましいと言われたのですが、こういった認識に間違いありませんでしょうか?
当然これによりドナー採取によって出来る線状の縫合傷が複数本になるわけですが。

もちろん、縫合傷を一本にしたいということで、ドナーを前回の縫合傷の場所から採取することも可能であるようなんですが、その場合、採取できる毛髪の数が少なくなってしまったり、縫合傷の幅が広くなってしまう可能性もあるため、先述したような方法が望ましいと聞いておりました。

この辺いかがなんでしょうか?

HG

お返事

HG様へのお返事

 ドナー採取に当たっては、いろいろな採取が可能です。 前回の傷痕の状態や、ドナー部の残されるであろう髪の範囲、移植に対し必要なドナー面積等などの条件にもよります。
 本数にこだわる場合には、傷痕を利用いたしますと傷の分有効なドナー面積が減ってしまいます。 前回の傷の長さによっては、傷を伸ばす事によって対処可能な場合のございます。 またドナー部の皮膚のゆとりがある場合には、ドナー幅を傷の分広げる事によって対処する事も可能です。 移植面積が広くドナー採取量によっては新たな部位より採取致しますと傷跡によるロス無く採取することが出来ます。
 個々の状態により異なりますので、カウンセリング時にドナー部について出来れば傷痕は一本が良いのか、2本傷でも良いのか相談される事が必要です。

医師  丹治