遺伝子解析と植毛(へあさんの投稿)

こんにちは。以前、無料カウンセリングを受けた者です。
いくつか、質問させて頂きます。

1)植毛ドナー制限について
毛髪培養技術が実用化されれば、ドナーに制限がなく、何本でも髪を増やせる。
ということですが、
植毛で後頭部の利用できるドナー数(最大でも増やせる毛髪の量は 10000〜12000本程度)ということですが、一生涯のうち、これ以上利用することは出来ないのでしょうか?


2)自毛培養について
調べたところ、今、某所で実験的に毛髪培養を行っているらしく、希望すれば数本程度、毛乳頭を移植できるそうです。
実用化の前に、紀尾井町クリニックでも、今後「体験」的な取り組みは行われるのでしょうか?


3)遺伝子解析について
以前のご回答中、「最近、遺伝子解析の診断技術が進歩し、男性型脱毛症(および女性型脱毛症)になりやすい体質かどうか、プロペシアが効きやすい体質かどうか、診断できるようになりました。当院でもこの診断検査を近日中に導入する予定です。」
とあり、私も受けてみたいと考えています。
導入されるのは、いつ頃でしょうか?

私自身、額部分のM字修正のため、8月に自毛植毛を考えています。

植毛を受ける前、今後薄毛になるかどうかの確率を、把握しておきたく思います。植毛の前に、遺伝子解析を受けておく必要はありますでしょうか?
また、遺伝子解析では、どういった形で診断結果が出るのでしょうか?具体的にご教示願います。

へあ

お返事

へあ様へのお返事

1)ドナー採取量の上限には個人差がありますが、日本人では1万本ー2万本程度とお考えください。
勿論、培養技術が確立されれば、ドナーは無制限ということになります。

2)せっかくお問い合わせいただきましたが、現時点では、培養に関する臨床実験は承っておりません。

3)男性型脱毛症(AGA)の発症要因の一つにアンドロゲン受容体(AR)の存在が関係していることが解っており、このARのDNA解析を行うことで薄毛になり易い(アンドロゲンに対する感受性の高低)かどうかを予測することになります。
少量の血液を採取し、そこから抽出したARのDNAの塩基配列を調べ、一定の塩基配列のパターンが繰り返される領域の長さ(数)を比較することになります。
実際の検査結果では、数字で塩基配列の長さ(数)が表示されるはずです。
遺伝子分析の業者と打ち合わせをしていますが、残念ながら具体的な導入日時については未決定です。
自毛移植に必ずしも必要な検査ではございませんが、薄毛進行やプロペシアに対する効果の予測がある程度把握できます。
ただし、AGAの原因遺伝子は一つだけとは限らず、おおまかな予測とお考えください。

医師 林