自毛植毛技術の成熟度(消しゴムさんの投稿)

先生方のコメントを拝見しますと、治療法は日進月歩しており
特にここ数年で縫合法などが大きく進歩したとよく目にします。

治療時期を決めるための参考にさせて頂きたいのですが、
先生方から見て現時点での治療技術の成熟度はどれほどだとお考えでしょうか。
あと数年、治療時期を待てるなら待った方が良いと思われますか?

消しゴム

お返事

消しゴム様へのお返事

大変難しいご質問ですね。
ご指摘の通り、自毛植毛の技術は日進月歩です。多くの場合、小さな改良の積み重ねです。

変化に関しては、以前の常識が、数年後にはすっかり変わってしまうことは、よくあります。ある時点では最新の技術だったものが、数年後にはあまり話題にならなくなって、ほかの技術に取って代わられていたり。新しい技術が提唱されて、それが本当にいいと分かると2〜3年後には世界中の植毛専門医がその技術を常識として採用していて、その技術を採用しない医師になぜその方法をおこなわないのかと逆に質問したり。といった具合です。
欧米の植毛専門医たちは皆さんとても優秀な医師たちなので、進歩や変化に非常に敏感で、対応は柔軟かつ迅速です。

将来の技術的進歩は、現時点では推測不可能です。一応、自毛植毛の技術としては、最近10年間はほぼ完成された形でいますので、特別に画期的な大きな変化は、今後も当分の間は恐らくないだろうと思われます。基本的な手術方法としては、現在の技術は完成度の高いものです。

手術の時期はご自身でご判断下さい。薄毛の状態が数年間待てるなら待たれたほうがいいでしょう。5〜10年間待てるなら待たれていいと思います。逆に、現状の悩みが深く仕事や友人関係や家庭内に支障が生じているようでしたら、早く治療を受けて人生を明るく前向きな方向に変えられたほうがいいと思います。

たとえが良くないかもしれませんが、パソコンやデジカメ、携帯電話なども、日進月歩で機能が進化していますので、いつ買うのが最善の決断かは、正解が出せない質問だと思います。それと似て、お答えするのが困難なご質問です。

医師 柳生

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