移植毛について(美容師さんの投稿)
美容師をしています。仕事上シャンプーやヘアカラーのメーカーとの勉強会を行うことがあります。美容院で扱うシャンプー剤についてセミナーを受けたときに メーカー側が頭皮は体から遠いてっぺん部分が薄くなるのはその部分は筋肉の柔軟性がなくなり血流がいかなくなるから、ヘッドスパをして活性させるシャンプーも使えばよくなると言っていました。自毛植毛とは遺伝子的に抜けにくいとされる側後頭部の毛根を薄くなっている前頭、頭頂に移植する手術であろうかと思います。商材メーカーの理屈で言えば血流によって髪の状態が変わるのであれば移植した髪も時間とともに枯れていくのでなかろうか?と考えますが
実際は異なります。移植することにより頭皮に柔軟性が増すとも思えません。
憶測ですが、もともと遺伝子的に消滅するとプログラミングされている髪は生活状況や育毛によって多少の寿命の変化はあるものの無くなる運命で自毛植毛はそれ以外の髪を移動させてるだけなので頭皮の状態で左右されるものではないと考えますがご見解をお伺いしたいです。
美容師
お返事
美容師様へのお返事
ご質問、ありがとうございます。ご指摘の通りです。
頭皮は体全体の皮膚の中でも、とくに血流が豊富な場所です。体から遠いからと言っても、血流が不足することはありません。また、頭の皮膚の血流は、筋肉の柔軟性とも関係ありません。
頭部は人間の体の中でも特に重要な場所で、中の脳を守るために、正常の頭皮の血流は、常に十分に保たれるようにできています。普通の日常生活の中で、頭皮の血流が不足することは、まずありません。もちろん、ヘッドスパも特別なシャンプーも関係ありません。
すべて、ご指摘の通りです。
正しい医学的な知識のないメーカーの人の、もっともらしい、自分に都合のよい理屈には、まどわされないでください。根拠のない話です。
男性型脱毛症の原因として医学的に確認されているのは、遺伝的体質、男性ホルモンの存在、ホルモン受容体の感受性の差、時間経過の4点のみです。これ以外のことは、男性型脱毛症の原因にはなりません。もちろん自毛植毛の結果がヘッドスパやシャンプーに影響されることもありません。
すべて、美容師様のご指摘の通りです。
医師 柳生