髪の太さ(ASDさんの投稿)

男性型脱毛症で無い人も後ろの髪と比べると剃りこみなどは細いものなのでしょうか?

ASD

お返事

ASD様へのお返事

お問い合わせ、ありがとうございます。
答えはYESです。
ご質問の内容は、実は、大変高度な専門的な医学知識に関係してきますので、できるだけ分かり易くお話してみます。

まず、男性型脱毛であろうとなかろうと、髪の太さは年齢とともに自然に変化していきます。生え際の中央部や左右のそりこみ部分は、最初に細くなり始める部分です。普通の人では、年齢とともに生え際の髪は徐々に細い毛に変わっていき、生え際の位置も少し上ずつ上がっていくものです。
まれに、高齢になっても生え際の位置がほとんど上がらない人もおられますが、このような人はまれです。大部分の人では、生え際の髪は、徐々に直径が細めになっていきます。
年齢が若いうちは、前の生え際も、後ろの後頭部も、ほぼ同じような直径です。頭皮全体で、髪の毛の直径にはあまり差はありません。

医学的には、直径30ミクロン前後を境に、それより細い頭髪をうぶ毛、それより太い成人の髪を終毛といいます。皆さん、若いうちは、黒々とした太い髪が、自分だけはいつまでも太いままでいるだろうと思っていますね。ところが、年齢とともに、実際に自分の髪が細くなり始めると、自分も例外ではなかったと、がっかりして、あせり始めますね。でも、年齢が高くなると髪が細くなることは、自然の現象なのです。自分だけが異常なのではありません。あせる必要はないのです。

例えば、産まれて間もない赤ん坊のときは、頭に髪の毛はありません。実際は、頭皮の全部にうぶ毛が生えている状態なのです。乳児期にうぶ毛が徐々に太くなり始め、小学生頃には、頭髪全体が黒々とした終毛に変わります。それが、成人から壮年になってくると、また徐々にうぶ毛にもどり始めるのです。皆さん、実は、赤ん坊の時の自分を忘れているのです。最初から太い髪が生えていたわけではありません。細いうぶ毛が太い終毛に変わったように、太い終毛が細いうぶ毛にもどっていくのも、また、自然の現象なのです。

こう考えれば、少し気が楽になるでしょうか。そして、薄毛が気になり始めたら、自毛植毛という確実な治療法がありますので、安心して、ご相談下されば、大丈夫です。

医師 柳生