第14回国際毛髪外科学会(ISHRS)のご報告
第14回国際毛髪外科学会(ISHRS)の学術総会が、2006年10月18~22日にアメリカ、サンディエゴ市で開催されました。紀尾井町クリニックから3名参加しました。
今回の学会では、例年のようにさまざまな研究発表がおこなわれました。
有名な植毛医のR. Shapiro博士は、double follicular graftやtriple follicular graftのほうが単なるFUTよりも仕上がりの密度が濃いことを強調していました。この方式は、紀尾井町グループがおこなっているNHT式自毛植毛とほぼ同様の方法です。
また、ドナーの傷が目立たないtrichophytic closure (invisible scar法)が世界的におこなわれるようになったことは、最近の特記すべき変化といえます。
紀尾井町グループでは、数年前からときどきこの方法の手術をおこなっていましたが、今後はこの縫合法を、従来よりも積極的に導入することにしました。
その他、高密度植毛法、スーパーメガセッションの手術、ドナー毛根を傷つけない採取法、細い目立たない傷の縫合法、FUE法の工夫、移植スリットの方向、Dutasteride の臨床治験報告、薬物治療、女性の植毛、自然な仕上がり、グラフト保存液、細胞培養技術などが話題になりました。