年間30万人近くが受ける「自毛植毛」
日本では、「薄くなってきた毛をなんとかしたい」ときに、最初に思い浮かぶのは、かつらやヘアピースで隠すという方法ではないでしょうか。かつらはかぶった途端、薄毛をカバーでき、効果が実感できることから、愛用している方も多いでしょう。しかし、かつらやヘアピースは薄毛の根本治療にはなりません。また、長期にわたって長時間装着し続けると、かつらの内部が蒸れて残存している毛にカビが生え、脱毛の原因になってしまうこともあります。
さらに、次に思いつく薄毛対策は育毛剤でしょう。現在、わが国でも数多くの種類の育毛剤が発売されていますが、実はどれも効果は同じようなものです。薄毛の進行を遅らせるか、現状維持をする程度の効果しかなく、毛がフサフサに戻ることはありません。
では、植毛はどうでしょうか。テレビCMの影響もあり、日本で植毛というと人工毛を植え込むことだと考える人が多いようです。しかし、世界的には、薄くなっている部分に自分の毛を再分配して薄毛を改善する自毛植毛が、最も安全で効果的な方法として認められています。
2010年に、自毛植毛を行った人数を算出したデータがあります。植毛先進国のアメリカが10万1,252人で世界第一位、続いて第二位は日本を含むアジアで9万2,075人です。この内、日本がどのくらいの割合を占めるのかのデータはありませんが、アジアはアメリカに次いで自毛植毛を受けた方が多いことが明らかになりました。ちなみに、第三位はヨーロッパの3万3,194人、第四位は中東の2万3,136人です。
今や、世界で約28万人もの方が自毛植毛を受けています。この数字は、自毛植毛が薄毛対策として世界の幅広い層で認められ、浸透していることを物語っています。
自毛植毛に対する誤解の一つに、「料金が高そうで、一部の限られた人のためのもの」というものがありますが、日本で実際に自毛植毛を受けた方の大半は、一般のサラリーマン層です。
もう一つの誤解は「自毛植毛は一回では終わらないのでは?」というものですが、57%の方が「一回で満足した」と回答しています。二回で満足した方が37%ですから、合計すると9割を超えることになります。
この結果から、自毛植毛を行えば、ほとんどの方が満足感を得ることができ、その大半は一回の植毛で成果を実感していることがわかります。