33歳 3,769株

M字の後退を治療して、さらに前頭部の既存の髪の間にも植毛して前頭部の髪のボリュームを増やしたいというご希望で、当院を受診されました。


1回目 手術前





手術:1回目  植毛:2,013株  費用:1,407,800円


1回目の治療を行い、2,013株を植毛して、前頭部と生え際の密度を増加しました。生え際全体を下げて、M字を少し埋めた形の生え際に変えました。さらに、頭の前半分にあたる前頭部全体の既存毛のすき間に移植して、密度を増加しました。
2008年9月18日

1回目 術後6ヶ月





生え際に濃さが出てきました。前頭部全体のボリュームが増えてきました。
2009年3月24日


1回目 術後9ヶ月





2009年3月24日


1回目 術後1年





前頭部から生え際全体で充分な密度とボリュームが出ました。前髪を上げた写真で、移植毛で作った生え際の自然さをご覧ください。前頭部の既存毛のすき間に充分な密度upをおこないましたが、気になるほどのショックロスは見られませんでした。
2009年9月16日


1回目 術後2年・2回目 手術当日





手術:2回目  植毛:1,756株  費用:1,253,600円


2回目の治療を行い、1,756株を植毛して、前頭部と生え際の密度を増加しました。ご本人のご希望により、前頭部の既存毛と前回の移植で生えた髪のすき間に移植して密度を増加しました。
2010年9月14日

1回目 術後2年6ヶ月・2回目 術後6ヶ月





2011年3月11日


1回目 術後3年・2回目 術後1年





前頭部の髪には充分なボリュームが出来ました。前髪を上げた写真で、移植毛で作った生え際の自然さをご覧ください。
2011年9月7日


体験者のコメント

1回目 術後3ヶ月

・術前のカウンセリング等について
2008年の3月から、9月の手術までの間に、計3回のカウンセリングを受けました。手術そのものや術後の不安など、すべて丁寧に説明をしていただいたお陰で、手術当日は比較的リラックスして手術にのぞむことができました。

何度訪院しても、先生に丁寧な対応をしていただき、紀尾井町クリニックへの信頼感が増していきました。

・手術当日について
当日は、11時から手術を開始して、5時間ほどかかったと思います。ドナー採取時は、麻酔のおかげで痛みはありませんでしたが、採取した株を移植している最中にだんだんと後頭部に傷みを感じ、先生に麻酔を追加していただき、その後は比較的問題なく終わりました。

術後の先生の説明で、予定していたよりも多く株が取れたので全て移植したと聞き、とても嬉しかったです。当日はホテルに宿泊し、翌日も大事をとって宿泊をしました。

手術直後は特別体調などには変化が無く、ドナー採取部と頭部全体に麻痺したような感じがありました。ドナー採取部の痛みで就寝時には少し苦労をしましたが、先生のご指導を守り、その通りの生活を送ったので、特別問題なく過ごせました。

・術後2週間~3ヶ月について
術後2週間くらいが最も生活に気を使いました。顔がかなり腫れて、周りの人から色々問いただされるといったこともありましたが、それ以外はまったく問題なく過ごせました。

3週間くらい経った頃には、移植部は通常の状態に戻っていました。後頭部と移植部に若干の麻痺した感覚や、軽い痛みがありましたが、基本的には普通の生活ができました。

まだ術後3ヶ月目なので、植毛の効果はわかりませんが、半年、9ヶ月、1年と、その経過を楽しみにしています。

1回目 術後6ヶ月

術後3ヶ月目くらいまではあまり従来と変化はなかったと思います。少し変化を感じたのは4ヶ月目以降から5ヶ月目に入る頃(2009年1月末~2月)にかけてです。

前髪を下ろした時のボリューム感がほんの少し良くなった気がします。以前より隠せる場所が増えたと言えば良いでしょうか。ドナー採取の傷に関しては、自分で見ても気がつく程のものではなく、他の人からもまったくわかりません。

1回目 術後9ヶ月

術後9ヶ月をむかえて、前回の6ヶ月目より植毛効果を少しずつ感じるようになり、7~9ヶ月の間にその効果をより実感しております。通常は前髪をおろしていることが多いのですが、手術以前に比べて明らかにボリューム感に違いを感じています。風の強い日などのヘアスタイルについてあまり気にしなくてすむようになったのが特に嬉しいです。

手術する前は、散髪も月に1回程度で、いつも同じ人に担当してもらっていて、その人には植毛手術を受けたことを話しました。その彼にも、術前・術後の違い、ドナーの傷跡などについてまったく見分けがつかないそうです。

紀尾井町クリニックの植毛手術の技術の高さを実感させられました。ただ、そのドナーの傷に関しては、手で強く押すと少し痛みが出る部分がありますが、日常生活にはまったく支障はありません。移植した部分も、若干ではありますがしびれを感じる部分があります。3ヶ月後の完成に期待をしています。

1回目 術後1年

術後1年が経過しました。確実に移植部に髪が生えた実感があります。今後また医師をはじめ、クリニックの方々にお世話になる機会がありましたら、その時はよろしくお願いします。

1回目 術後2年6ヶ月・2回目 術後6ヶ月

平成22年の9月中旬に2回目の手術を受け、6ヶ月経過までの状況を報告させていただきます。
・手術当日
2回目の手術という事もあり、手術の内容、流れについては心得ていたので、その部分で不安になることはなく安心して手術を受けられました。ただ、前回の時よりもドナー採取部の痛み(麻酔が切れた後)がひどく、眠りにつくのに苦しい思いをしました。(市販の睡眠薬を服用しました)

・当日~術後2週間
前回に顔の腫れを経験したため、術後3日間はホテル宿泊をし、終日横になっていました。そのお陰で、大きな腫れは避けられましたが、左目の周辺に赤みは出てしまいました(ここは前回と同じ)。術後2週間は、洗髪、就寝に、最も苦労しましたが、2週間ほどで大体おさまりました。

・術後2週間~6ヶ月経過
3ヶ月位までは後頭部のしびれ、まひした感覚が大きく、4ヶ月以降から少しずつ緩和されてきました。5ヶ月目以降に移植した部分の発毛が一部確認できました。

1回目 術後3年・2回目 術後1年

2008年(1回目)の手術後の、2回目の手術ということで、結果につきましてはおおかた予想していた通りでした。特に1回目よりも今回の方が移植数量自体は少なかったのですが、個人的には、今回の方が効果が高かったと実感しています。

生え際と前髪が濃くなったので、前髪を上げたヘアスタイルに変えました。生え際の濃さと前髪のボリュームを楽しんでいます。ミノキシジル、ロゲイン等でその後のケアも行ってはいますが、年齢的な薄毛の進行や、男性型脱毛症の進行もそれなりにありますので、毛髪に関しては、まだまだ完全に安心できる状態ではありません。

今後のケアについてはしっかり対策していかなければと思います。もしまた、3度目の手術を検討する事があれば、先生にお願いできればと思います。

  • それぞれの写真をクリックすると高画質の画像をご覧いただけます。
  • 手術後の写真は、いずれも照明・距離・角度をそろえて同じ条件で撮影しています。

手術後にみられる症状と副作用

自毛移植手術は非常に安全で効果の高い治療法ですが手術である以上、手術後の経過中にいろいろな症状や副作用が出現する可能性があります。これらの中にはかさぶたの形成やドナー部分の傷痕など手術を受ける上でどうしても避けられないものもあります。また、副作用の発生率や程度には個人差があり、年齢、体質、持病の有無、移植範囲や手術回数によっても異なります。
手術をお受けになる際は必ず下記の症状・副作用に関する注意事項をお読みいただき、十分にご理解された上で手術に臨んでいただくようお願いいたします。
この文面でわかりにくい点がありましたら、ぜひご連絡下さい。

手術後すぐにみられる症状と副作用

痛み

・FUEの場合
 ドナー採取部位の痛みは極めて軽微です。
・FUTの場合
手術中に痛みを感じることはほとんどありませんが、手術が終わると麻酔の効果が徐々に消えて痛みが出現してきます。痛みの強さは手術日の夜がピークで、翌日から徐々に軽減します。
手術後にお渡しする鎮痛薬で治まる場合がほとんどです。
ドナー縫合部は皮膚を採取した後に縫合していますので、ケガなどで単純に縫合した傷よりも縫合部の緊張が強く、手術後1~2週間ほどつっぱり感や痛みが残る場合があります。

出血

・FUEの場合
 くり抜き痕は放置しますので数日間は採取部位から滲む程度の出血を伴うことがありますが、自然に止まります。
・FUTの場合
 移植部に多少にじむ程度の出血が見られることがあります。ティッシュや清潔なタオルでこすらないように注意しながら数分間圧迫すれば止血できます。
ドナー縫合部には手術後24時間、縫合傷全体を軽く圧迫する包帯をハチマキ状に巻きますが、翌日の夕方頃に、はずしてください。移植後2~3日間までのにじむ程度の出血は血流が良好である証拠で何ら問題ありません。
出血が長引いたり、出血量が多い場合はご連絡ください。

吐き気

手術中に使用する薬剤の影響で軽い吐き気や頭痛を感じることがあります。翌日には自然に治り、治療が必要になることはまれです。

移植部位のカサブタや赤み

手術の翌日には移植株が乾燥してカサブタができます。カサブタがとれるまでの1~2週間は目立ちますので人前に出るときは何らかの方法で(たとえば帽子をかぶる)移植部位を隠したほうがよいでしょう。もちろん人によっては、既存毛で十分に隠れる場合もあります。3~4日目以降にケラチンパウダーを使っても隠せるでしょう。
1週間以降に、はがれたカサブタに移植毛が含まれていても心配はありません。次世代の頭髪が生える毛根組織はすでに移植部位に定着しています。
カサブタがはがれた後の頭皮に若干赤みが残ることがありますが、いずれ赤みは自然に消失します。

●手術後数日からみられる症状と副作用

<かゆみ>
手術後しばらくして移植部にかゆみを感じることがあります。毎日決められた手順で洗髪し、頭皮を清潔に保つことでかゆみを軽減したり予防することができます。

<しゃっくり>
手術後1~2日目からしゃっくりが出ることがあります。原因はよくわかっていません。すぐにおさまりますが、まれに2~3日続く場合もあります。長引く場合は内服薬で治療する場合もありますのでご連絡ください。

<額やまぶたの腫れ>
手術中に使用する薬剤の影響で、手術後2~3日目頃から額や目の周囲が腫れたり青黒く変色したりすることがあります。移植部に使用した麻酔の薬液が重力で下がってくることが原因なので痛みはなく、手術後4~5日目頃がピークで、1週間前後で自然に吸収されて治ります。手術後2~3日間は、うつ伏せになることは避け、なるべく仰向けになっていただくことによってある程度予防できます。また、腫れた部位を冷やすと効果的な場合もあります。

●手術後数週間から数ヶ月の間にみられる症状と副作用

<感染症>
毎日きちんと洗髪して頭皮を清潔に保てば感染することはほとんどありません。
ときに頭皮の表面に軽い感染を起こすことがありますが、抗生物質のクリームや内服薬の治療により数日間で治ります。
極めてまれですが、ドナー縫合部や移植部位に洗浄や外科的処置が必要となるほどの感染症が発生することがあります。

<手術後の一時的な脱毛>
手術後1~4ヶ月目頃に移植部位に残っている既存の毛髪の一部やドナー採取部周囲の毛髪の一部(約10~15%)が抜けることがあります(いわゆる「ショック・ロス」といわれており、詳しい原因はわかっていません)。これにより移植前よりも髪が薄くなったと感じることがあります。ただし、この脱毛は手術の影響による一時的な脱毛で手術後5ヶ月から1年のうちに回復します。また、移植毛が5~6ヶ月目以降に新しく生えてきますので徐々に気にならなくなります。それまでの間、薄毛が気になる場合はケラチンパウダーを使ったり、分け目を変える事で薄毛を目立ちにくくする方法も効果的です。

<膿胞>
手術後数ヶ月~6か月頃までは、移植範囲に2~3個のニキビ状の赤い吹き出物(毛のう炎による膿胞)が現れることがあります。小さいものは指でつぶして内容物を押し出したり、抗生物質のクリームを塗ると治ります。時に大きな毛のう炎(2~4mm程度)になることもありますが、針でつぶして膿を出せば治ります。ご自分で処置しにくい場合は近くの医療機関で膿を出してもらうか、あるいは当クリニックにご連絡ください。
ドナー縫合部にも手術後1ヶ月前後で毛のう炎ができることがあります。時に赤い色の膿が出てくる場合もあります。約6ヶ月程度で自然に治ります。長引く場合は抗生物質による治療が有効ですので当クリニックまでご連絡ください。

<麻痺>
後頭部のドナー縫合部の周囲にしびれ感やヘルメットをかぶっているような違和感が数ヶ月間残ることがありますが、遅くとも約半年後には自然に治り違和感を感じなくなります。
前頭部の移植部の局所麻酔によるしびれは数日で治ります。

<移植毛のくせ>
手術後4~5ヶ月の生え始めの移植毛は、縮れやカールなどのくせが強く出てしまうことがあります。時間経過とともに徐々にくせが弱くなり、1~2年ほどでドナー採取部位に残っている毛髪と同じ性質で生えてくるようになります。くせが強すぎる場合はストレートパーマをかけていただくことも可能です。

●ドナー採取部の傷痕について

・FUEの場合
 極小の径を用いても採取部位には、くり抜いた数だけ何らかのくり抜き痕が残ります。
実際には広範囲から少しずつくり抜くことになります。そうすることでくり抜き痕は周囲の頭髪に隠れて目立つことはありません。
・FUTの場合
 ドナー(後頭部・側頭部の皮膚)採取部を縫合した部分には1本の傷が生涯残ります。手術後数ヶ月は赤みを伴いますが、1年ほど経過しますと通常は1~3mm程度の白くて細い線状の傷痕になります。五分刈りや坊主頭にすると傷痕が見えやすくなってしまいますが、毛髪の長さが2cm以上あれば、隠れて見えません。
当クリニックではお客様の頭皮に合わせて傷痕が目立たないように工夫して縫合しておりますが、傷の治り方には個人差があり、さらに肥厚性瘢痕になりやすい人では太めの傷痕に、ケロイド体質の方では傷がケロイド(傷が太く盛り上がる)になることがあります。肥厚性瘢痕やケロイドが発生した場合は軟膏や内服薬で治療します。
なお、手術後1年以内は、移植株周囲の頭皮や、ドナー縫合部に軽い凹凸が見られることがありますが、時間経過とともに自然に消失します。

●薄毛の進行について

自毛移植手術は薄毛の進行を止める手術ではありません。新しく移植した毛髪は生涯生え続けることが期待できますが、既存毛の薄毛は進行してゆくことが考えられます。不適切なデザインで植毛すると将来、既存毛の薄毛が進行して移植毛とのバランスが崩れたときに、不自然なヘアスタイルになることが考えられます。これを避けるため生え際の高さや移植範囲のデザイン、移植密度や移植株の配分などを慎重に決定する事が重要です。
手術後、既存毛の薄毛の進行が著しい場合には追加植毛という解決方法もありますのでその際はご相談ください。

●その他、合併症・偶発症について

手術において、通常ではみられない合併症や偶発症が発生することがごく稀にあります。これは外科手術全般に考えられる事であり、どんな医療施設でもその可能性をゼロにはできません。軽症例では抗生物質や消炎鎮痛剤に起因するアレルギーで発疹が出現したり、重症例では麻酔薬のアナフィラキシー・ショック(血圧低下や意識障害など生命に危険が及ぶ過敏反応)などが発生する可能性もあります。自毛移植手術においては、まれに移植株の生着不良例が報告されていますが、その原因は明らかではありません。
もちろん、万が一、手術中・手術後に偶発症や合併症等が発生した場合は責任をもって対処させていただきます。
治療をお受けになる際は麻酔、手術による合併症・偶発症に関してご理解をいただくようお願い申し上げます。

前の記事
41歳 2,070株
次の記事
33歳 1,349株